Claude Codeの/loopは、指定した時間ごとにAIへ同じお願いを自動で繰り返す機能です。デプロイ完了待ちやPR確認の「見張り」を任せられます。前提知識から使い方、注意点まで、初心者向けに整理します。
プログラムを書く人にとって、地味に時間を奪う作業があります。デプロイ(公開作業)が終わったか画面を見続ける。 Pull Request(変更の申請、略してPR)のテスト結果を待つ。 5分おきにGitHubを開いて「まだかな?」と確認する——こういう 「待ち」と「繰り返し確認」 です。
2026年3月ごろから、Claude Codeに /loop という機能が追加されました(公式ドキュメント)。やっていることは、言葉にすると 「決まった時間ごとに、Claudeに同じお願いを自動で繰り返してもらう」 ことです。
/loop 5m デプロイの状況を確認して
上の1行をClaude Codeに入力すると、5分おきにClaudeがデプロイの状態を見に行って くれます。あなたは別の作業をしていて大丈夫。終わったらClaudeが教えてくれます。
「定期実行機能くらいでしょ?」と思うかもしれません。違うのは、毎回状況を読んで、必要なら次の行動までしてくれる 点です。単なるタイマーではありません。
Claude Codeを初めて聞く方でも、読み終わる頃には次がわかるように書いています。Claude Codeと/loopが何か。 どう書けば動くか。 何に向いていて、何に向いていないか。 専門用語は出てきたときにその場で説明します。
Claude Code は、Anthropic(クロードを作っている会社)が提供する プログラム開発向けのAIツール です。普段使うChatGPTやClaudeのチャット画面とは別物で、ターミナル(黒い画面)やVS Codeなどのエディタから使う イメージです。
「このバグを直して」「この機能を追加して」と頼むと、AIが 実際のファイルを読んで、コードを書き換えて、テストを走らせる ところまで手伝ってくれます。LandBridgeでも Claude Codeで開発がどう変わったか を別記事で解説しています。
Claude Codeでは、/ から始まる スラッシュコマンド を使えます。/loop もそのひとつです。ほかに、自分で作った Skills(スキル) という「よく使う作業のショートカット」も / から呼び出せます。たとえば /blog-write で記事執筆の手順を一発で始める、といった使い方です。
Claude Codeを まだ入れていない方 でも大丈夫です。まず「こういう機能がある」と知っておくだけで、後から調べるときの地図になります。すでに使っている方は、次の章からが本題です。
基本は、次の形です。
/loop [間隔] [お願いの内容]
間隔 は 5m(5分)、1h(1時間)、1d(1日)のように書きます。間隔を省略すると、だいたい10分ごと、という説明がコミュニティ記事にあります。
お願いの内容 は、普通の日本語で書いてOKです。Claude Codeが英語環境でも、日本語で指示して問題ありません。
/loop 10m 未マージの自分のPRを確認して、CIの状態だけ教えて
PRとは、GitHubなどで「この変更をマージ(取り込み)していいですか?」と申請することです。CI(Continuous Integration、自動テスト)とは、コードを push すると自動で走るチェックのことです。上の命令は、10分おきに「自分のPRのテスト結果どう?」とClaudeに見に行ってもらう 、という意味です。
もう少しシンプルな例です。
/loop 5m デプロイが終わったか確認して、終わってたら教えて
デプロイとは、書いたプログラムをサーバーに公開することです。レストランに例えるなら、厨房に注文を出したあと、5分おきに「料理できた?」と確認しに行ってくれる係 が雇える、イメージです。
ループを止めたいときは、自然な日本語で頼めます。「デプロイの定期確認をキャンセルして」「今動いてるスケジュールタスクは何がある?」——Claude Codeが内部の仕組み(CronDelete など)を使って処理してくれます。細かいコマンド名を覚える必要はありません。
パソコンの cron(クロン) や watch(ウォッチ) は、決まった時間に 決まったコマンドを実行する 仕組みです。たとえば「毎時0分に ./check.sh を実行」——中身は毎回同じです。
状況が変わっても、スクリプトに書いてないことはしません。テストが失敗していようが、成功していようが、人間が if 文を書いた範囲の中でしか動きません 。
/loop は中身が AI です。だから毎回、その時点の状態を読んで判断します。
たとえば、こう指示したとします。
/loop 5m PRのCIが通ったか確認して、通ってたらマージして
1回目:まだテスト実行中 → 「実行中です」と報告。2回目:テスト2件が失敗 → 失敗理由を調べ、直せそうなら修正を試みる。3回目:全部通った → マージ(取り込み)を実行。
同じ命令文でも、回ごとにやることが変わる。 これが /loop の本質です。タイマーに「状況を見て判断する能力」がついた、と考えると近いです。
Amazonの配送状況を 1時間おきに自分でサイトを開く のが、cronに近いです。秘書に「届いたら連絡して、届いてなければ理由を調べて」 と頼むのが /loop に近いです。
プログラムを公開したあと、ビルド(組み立て)が終わるまで画面を見続ける——開発者あるあるです。
/loop 3m デプロイの状況を確認して、完了したら結果を教えて
Claude Codeを開いたまま別の作業をすれば、3分おきに自動で確認 してくれます。完了したら報告が来るので、ずっとターミナルを凝視する必要がなくなります。
PRを出したあと、レビュアー(確認する人)や自動テストからコメントが返ってくるまで待つ——これも時間のムダになりがちです。
/loop 3m レビューコメントが届いてたら、内容を確認して修正して
3分おきにチェックし、コメントがあれば修正まで進めてくれます。実際に使っている開発者からは、「PRを出したら放置するだけで、だんだんPRがきれいになっていく」 という報告もあります。
/loop 自体はClaude Code専用ですが、考え方 は他の仕事にも転用できます。「5分おきにスプレッドシートの新着行を見て、あれば対応する」「1時間おきにメールボックスの特定ラベルを確認する」—— 「見張り」を人間からAIに移す 発想です。
ある開発チームでは、スプレッドシートに不具合が起票されたら、1時間おきにClaudeが読み取り、修正してPRまで出す、という運用例も紹介されています。
Claude Codeでは、繰り返し作業を Skills として登録できます。たとえば /memory-clean でAIの記憶を整理する、/spec で仕様書を確認する—— 10ステップの作業を1コマンドにまとめる 仕組みです。
ここまでが 第一のステップ 。「毎回同じ手順を、人間が1回押せば済む」状態です。
/loop は 第二のステップ です。Skillsに「定期実行の能力」を 後付け できます。
/loop 30m /memory-clean
/loop 20m /review-pr 1234
30分おきにメモリ整理、20分おきにPR #1234 のレビュー確認—— 人間がボタンを押す必要すらなくなる 。人間がやるのは、最初に /loop を1回設定することと、あとから結果を確認・判断すること だけ、という流れです。
Skillsは レシピカード(手順が書いてある)。/loop は オーブンのタイマー(「30分おきに確認して」)。レシピがあるから自動化できる。レシピなしで /loop だけ使うこともできますが、Skillsと組み合わせると再現性が上がる 、という理解で十分です。
GitHubの issue(やることリスト)に ai-ready ラベルを付けておき、
/loop 15m ai-readyラベルが付いたissueを確認して、あったら仕様書に基づいてPRを作成して
と設定すれば、15分おきにタスクを見て、任せていいものは自動で実装→PR作成 まで進められます。人間は「このタスクはAIに任せていい」と ラベルを付ける判断 と、出来上がったPRの最終確認 をすればよくなります。
/loop は Claude Codeのセッション(作業中の画面)の中 で動きます。ターミナルを閉じたり、PCをスリープさせたりすると、ループも止まります 。24時間365日、サーバーで回し続ける仕組みではありません。
「今から2〜3時間、PRを見張ってほしい」—— その場限りの見張り番 、と理解してください。毎朝9時に自動実行したいなら、別機能の Routines(/schedule) を検索するとよいです(公式Docs)。
5分おきに /loop を回すと、AIへの問い合わせが増える 分、利用料も増えます。最初は 10分〜30分間隔 から試すのが安全です。本当に急ぎの監視だけ、間隔を短くする——この順番がおすすめです。
/loop は便利ですが、万能ではありません。複数のループを同時に走らせすぎると、AIの「記憶(コンテキスト)」が足りなくなることがあります。長時間バックグラウンドで回しっぱなしにするより、目的が達成されたら止める 使い方が現実的です。
覚えておくと便利な整理です。/loop … 今開いているセッション内・最短1分・ローカルファイルに触れる。Desktop scheduled tasks … PC上で動く・Claude Codeアプリを開いていれば実行。Routines … クラウドで動く・PCがオフでもOK・最小1時間。初心者は /loop だけ 押さえれば十分です。
/loop は、Claude Codeで 「○分おきに、このお願いを繰り返して」 と設定する機能です。普通のタイマーと違い、AIが毎回状況を見て、必要なら次の行動までしてくれます 。デプロイ待ち、PR・CIの確認、レビュー対応など 「見張り」系の作業 に向いています。
Skills(よく使う作業のショートカット)と組み合わせると、人間は最初に設定して、あとから結果を確認するだけ 、という使い方ができます。一方、ターミナルを閉じると止まる、利用料は増える——この2点は忘れないでください。
Claude Codeを開いて、次をそのまま入力してみてください。
/loop 10m 未マージの自分のPRを確認して、CIの状態だけ教えて
PRを出していなくても、エラーになるだけなので怖くありません。動き方を確認できたら、自分の「待ち時間」に合わせて文言を変えてください。
Claude Code全般は パラダイムシフト記事、大企業での活用例は Salesforce 231日→13日 を参照してください。
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