AIエージェントの24時間稼働は本当に必要か。Mac miniを5台買って自動化を進めた私が、編集費ゼロやタイムリーな発信という効果の先で気づいた「24時間やる作業がない」という本音を書いた。管理しきれない自動化、開発を24時間回せない理由、何を自動化するかの絞り方も整理する。自動化を進める経営者・担当者向け。
この記事の要点
正直に言うと、最近ちょっと迷っている。自動化を頑張れば頑張るほど、やることがなくなってきたからだ。
私はMac miniを5台買って、AIでの自動化を進めてきた。24時間、仕事ができる環境になった今、思うことがある。
Mac miniが気になっている人や、これから自動化に手を出そうとしている人は多いと思う。だからこそ、やってみて分かった課題や、意味がないと感じたところも含めて、本音で書いておきたい。
まず、自動化のプラスは本当に大きかった。
一番分かりやすいのは、私の作業がめちゃくちゃ自動化されたことだ。YouTubeの編集は、ずっと編集者に任せていた。月額のコストが、かなりかかっていた。
それが、マジでゼロになった。
ゼロになったと同時に、タイムリーに発信できるようになった。これが、めちゃくちゃ大きなメリットだった。
たとえば月曜日の朝に収録したものを、その日の夜には公開できる。今はそういう状態になっている。
編集にお金が毎回かかるなら、出す内容を絞らないといけない。中身をしっかり込めて、本数を厳選するやり方になる。編集費がかからなくなって、思っていることをガンガン出せるようになった。
編集以外にも、いろいろな作業が自動化できている。
どれも、以前は人の手でやっていた作業だ。それがAIに任せられるようになり、私の時間は確実に空いた。
自動化は、ポンと簡単に作れるものではない。
やり方の基本は、Claude Codeをうまく使うことだ。Mac miniを24時間稼働させておき、何かをフックにして作業を実行させる。
自動化の基本は、何かを起点にして何かを走らせることだ。走らせたものが、また次の起点になる。そうやって自動化を進めていく。
言ってみれば、伝言ゲームのような形だ。
従来のシステム開発のように、AIに「これを作って」と頼めばバーっと作ってくれる、という自動化ではない。自分の作業を1つずつAIに命令していくと、少しずつ自動化が進んでいく。
私はそれを、ずっとコツコツ続けてきた。そしてその先で、ちょっと思うことが出てきた。
自動化を進めた結果、管理しきれない自分がいた。
自動化はすごい。自分の作業の時間が空き、めちゃくちゃ楽になる。それは間違いない。
ただ、その先で2つのことが起きた。
何を自動化したか分からなくなる現象だ。これは私だけではなく、同じ経験をしている人がいるのではないかと思う。
自動で何かをやってくれるものは、作れる。ただ、作ったものを1か月後にちゃんと確認したり、メンテナンスしたりしている人がどれだけいるか。多分、そんなに多くはないと思う。
自動化が進むと、私のところにはメッセージがめちゃくちゃ届くようになった。気づくと100何件と溜まっている。
正直、こんなに届いても困る。本当に重要なものだけ届けるように絞ることはできると思う。それでも、結局は多くなる。
私の管理ができていないのか。それとも、そもそもそこまで自動化する必要がないのか。ここは今も答えが出ていない。
24時間動かなくてもいい、というのが今の本音だ。
ChatGPTの新しい機能で、24時間AIエージェントが動きます、という宣伝を見かけた。それを見て、私は24時間動かなくてもいいと思ってしまった。
もう人間のキャパを超えている。自分の作業の中で、やらなくていいことが増え、暇になってしまっている。
やることがないなら、新しく見つければいいという話もある。ただ、基本の作業が終わってくると、別に24時間も動かさなくていいなという気持ちに至る。これが、かなり根本にある問題だと思っている。
逆に、24時間動かしている人がいたら聞いてみたい。どれだけ仕事をしているのか、どんな量の仕事があるのか、本当に知りたい。
もちろん、メリットはある。経営者の視点で見ると、土日は社員の方が動けない。その土日を動かせるのは、めちゃくちゃメリットだ。
ただ、24時間ずっとAIが何かをやり続けるかというと、そんな作業はない。
コンテンツを大量に作る会社なら、どんどん作るのもいいと思う。ただ、そこまでのニーズがあるのかと考えてしまう。
24時間AIが動き続けるのは、見栄えはめっちゃいい。でも、24時間やらないといけない作業がある人は、ほとんどいないのではないか。
AIを使うと、人間の作業はマジで4時間ぐらいだと思っている。
残りの20時間は、きっと何もしていない。そう考えると、残りの時間をAIでいくら自動化しても、24時間ぶんの作業量には届かない。
自分の作業をAIで自動化すると、3、4時間、もしくは2時間ぐらいになってしまうと思う。アウトプットはすぐ出せる。
それでも24時間AIを動かし続けるなら、他の人の仕事を巻き取っていくしかない。そういう世の中になってきていると感じる。
ただ、会社の中でそれができるかというと、ちょっと難しいのではないかと思う。
AIを使って、どんどん自動化する1人ベンチャーのような会社ができる、という話もある。それは容易にできてしまうと、最近は想像がつく。
AIはメッセージで少しやり取りすれば、理解して大体は進んでくれる。ただ、完璧ではない。
AIが出してきた情報を、人がしっかり管理しないといけない。だから自動化も甘くないし、24時間ぶんを人間が管理しきれるとは思えない。
コーディングは、24時間走らせることができない。
私はシステム開発をやっている。YouTubeの編集のような作業なら、夜から深夜にかけて動かし続けることはできる。ただ、コーディングは事情が違う。
理由は、テストが必要だからだ。出てきたアウトプットが全然違う方向に進んでいたら、テストができなくなってしまう。結局、最後は人が確認しないといけない。
ガンガン作り続けても、多分うまいものは作れない。
人間が指示してタスクを溜めておき、それをやらせるのなら分かる。プロジェクトの要件を全部入れたら、そこまではやってくれるかもしれない。ただ、細かな修正は絶対に必要になる。
その細かな修正も、結局は人が指示しないといけない。それで超自動で回っていると言ったら、正直うそになると思う。
だから、24時間自動で開発します、という話は正直信用できない。誰が確認するのか、という話だからだ。
AIが使うシステムなら、AIがテストすればいい。ただ、多くは人が使うシステムを組んでいる。納品するのも、自分で使うのも、リリースするのも人だ。
24時間AIがテストしている、と言う人もいる。それでも、最終的なテストは人がやらないといけない。
24時間AIにコーディングさせて、膨大な量になったコードをどうテストするのか。そこは逆に聞いてみたい。
結局、人間がAIの作業領域に追いつけていないのだと思う。AIは速いし、まあまあ正確だ。もちろん違うときもある。
それでも、そこに人は追いつけない。24時間作業できます、と言われても、そこまでやることはない。
自動化は、やった方がいい。ただし絞った方がいい。
自分の作業を楽にしたり、他の人の作業を楽にしたりするのは、もちろんやるべきだ。Mac miniが24時間動いてくれるのも、すごいことだと思う。
ただ、常時フル稼働させるほどやることがあるかといえば、ない。これが本音だ。
24時間稼働で回せるのは、監視に近い作業だ。
ただ、そんなに細かい報告を見る人がいるのか、という疑問は残る。新しく何かを作る作業を24時間続けるのは、むずかしい。というか、そんな作業量がない。
精度を上げる、AIの分身を作る、判断軸を任せる、といった方向もあると思う。
ただ、それも判断するためのAIをガンガン作っていかないといけない。だから、何を自動化するかは絞った方がいいと思っている。
前に「Mac miniの自動化がうまくいかない人へ」で、Mac miniを常時稼働させて自動化する話を書いた。その考えは変わっていない。Mac miniで自動化を進めるのは、やった方がいい。
今回はその例外の話だ。動かし続けられることと、動かし続けるだけの仕事があることは別だった。自動化した先にどんな未来があるかを見据えて、進めてほしい。
正直、私自身もまだ迷走している。どこまで自動化するのか、答えは出ていない。
私もAIでどんどん自動化させたい派だ。人の手がいらなくなる方向に進むこと自体には賛成している。それでも、そんなにやる作業がないことには気づいてしまった。
自動化は、作るより続けて管理する方が難しい。研修ではそこを一緒に考えている。
10月10日には、横浜でAI教室を開く。AIによって起こりうる犯罪を、元警察官として予防の観点から考える場だ。近くの人は、ぜひ足を運んでほしい。
24時間動かすかどうかより、何を自動化して誰が見るのか。そこで迷っているなら、無料相談はこちらから気軽に連絡してほしい。
この内容は動画でも話しています: https://youtu.be/iHJZDqssad4
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