WordPress制作の単価は、AIで早く作れるようになった今、体感で半分ほどに落ちていると思う。システム会社を経営する私が、福岡でお客さんと会って考えたことを書いた。AIで作りやすくなったCMS、狙われやすさ、ホームページ制作で戦わない理由まで整理した。制作会社の経営者・AI駆動開発を始めた人向け。
福岡に行ってきた。お客さんといろいろ会って、合間に普通に野球も見てきた。
楽しい出張だったが、ずっと頭に引っかかっていたことがある。システム開発の単価が、めちゃくちゃ落ちている。
なかでもWordPressや管理画面系、いわゆるCMSで作るホームページの単価は、さらに落ちている。お客さんと話すほど、そう感じた。
この記事の要点
ホームページ制作の値段は、もう前と同じではない。
私の会社は昔から、システムを作ってきた。管理画面を作ったり、オリジナルのフルスクラッチのシステムを作ったり、社内向けのシステムを作ったりしている。
一方で、ホームページはあまりやってこなかった。
AIが出てきて、デザインもかなり強くなった。それで最近は、ホームページの商談にも人を行かせている。
ところが、行ってみると情勢がだいぶ変わっていた。単価の話だけではない。WordPressの脆弱性が出てきたりして、そもそもこれは大丈夫なのか、と思うようになった。
WordPressで作るべきか、フルスクラッチで作るべきか。AI時代の最適解はどこにあるのか。ここからは、あくまで私の見解として書いていく。
WordPressは、ホームページを作りやすくするテンプレートの仕組みだ。
ホームページやメディアサイトを作れる、テンプレート型のシステムになっている。PHPという言語で作られていて、オープンソースの仕組みだ。PHPといえば、この前も脆弱性ですごく問題になった。
表側のUIを整えれば、あとは裏側の管理画面で中身を管理できる。更新がすごく楽になる。それで流行ったツールだ。
CMSは他にもたくさんある。ムーバブルタイプなど、いろいろなものがある。そのなかでもWordPressは、世界で60%くらいは使われているのではないかと私は思っている。
私も昔、ブログを書いていたときにWordPressを使っていた。
最初は、正直よく分からなかった。何かを消してしまったら記事が全部消えた、ということも実際にあった。
慣れたらすごく使いやすいのだと思う。ただ、慣れるまでが結構大変なツールだ。
広まった理由は、裏側を作らなくていいことだ。
これで簡易的にホームページが作れる。だから普及して、今でも多く使われている。ここまでが従来の話だ。
AI時代は、そもそもWordPressが要らなくなってきた。
昔は、裏側のCMSを作ること自体がめちゃくちゃ大変だった。CMSまで自前で作る人は、なかなかいなかったと思う。
AIが出てきて、そこが変わった。CMSもめちゃくちゃ作りやすくなった。裏側の仕組みも、データとの連結も、やりやすくなっている。
だったらWordPressを使う必要はない。自分たちでCMSを作って連携すればいい。私たちもフルスクラッチのホームページを作っているし、多くの会社がそうしているのが今だと思う。
これからホームページを作るとき、選択肢は3つあると思っている。
AI時代を考えると、私はフルスクラッチで作っていいと思っている。
フルスクラッチでも、料金はそれほど変わらない。
少し高くなるぐらいだ。そのうえオリジナリティも増す。最近は私たちも、WordPressの提案をあまりしなくなった。
セキュリティで見ても、WordPressは不利だと思う。
フルスクラッチがいいと思う理由は、もう一つある。それがセキュリティで、ここは結構大事だ。
ハッキングをする人の多くは、WordPressのサイトを狙っているのではないか。少なくとも、狙うだろうと私は思っている。
攻める側の立場で考えると分かりやすい。
独自に作ったCMSやサイトを攻撃するのは手間がかかる。それより、古いバージョンのWordPressを使っている人を狙った方が、たぶんやりやすい。既存のCMSテンプレートを使っている方が、情報を抜いたりハッキングしたりしやすいはずだ。
中小企業のホームページの管理画面に、わざわざ攻撃のためのハッキングコードを書くだろうか。私はやりにくいと思う。それならWordPressを使っている人を攻めた方が楽だからだ。
なおかつ、WordPressはPHPで作られている。そこも結構危ないと感じている。
だから、セキュリティの観点でもWordPressを使わない方がいいかもしれない。一番気になっているのは、やはりハッキングと脆弱性のリスクだ。
もちろん、フルスクラッチで作ったから完璧というわけではない。ただ、リスクは減る。私はそう考えている。
皮肉なことに、AIはWordPressの制作も楽にした。
AI駆動開発を始めた個人の人が、WordPressでホームページを作れるか。答えは、全然作れてしまう、だ。
WordPressは癖のあるツールで、全員が触れるものではなかった。私はベトナムの人たちと一緒に開発をしてきたが、彼らはWordPressを非常に嫌がった。WordPressでやろうと言っても、あまりよく分かっていない、ということが結構あった。
今はAIを使えば、WordPressも操作しやすい。裏側も表側も作れる。WordPressで作ることの障壁は、確実に下がっている。
WordPressで管理画面を作って、表のホームページだけ作ってほしい。そう頼まれても、もちろんできる。そっちの方が早い。間違いなく早い。
早く作れるようになったことで、単価が激下がりしている。
これは事実だ。
CMSは作らなくていい。表だけ作ればいい。裏側の仕組みもAIがやってくれる。作るのが簡単になった分、値段が下がっている。
私のお客さんには、昔からWordPressを使っている会社が結構多い。だから、WordPressや既存のCMSで作れないかという依頼を受けることがある。
そこで見積もりを出すと、やはり「高いよね」と言われる。WordPressで作るホームページの単価がめちゃくちゃ下がっていると、そこで実感した。
もともとCMSなので、そんなに高くないと言われてきた分野ではある。それでも、さらに下がっていると思う。
どのくらい下がったか。体感では、半分くらいになっているのではないか。
企業がやるなら、利益がほとんど出ないのではと思う単価で見積もりを出しているところもある。それで割に合うのか、というぐらいの値段だ。
予算をあまりかけずにホームページが持てるのは、発注する側にはメリットだ。ただ作る側からすると、その値段でどうやるんだ、と正直思う。ホームページ制作で生き残るのは、かなり難しいと感じている。
ホームページは、もう誰でも作れるジャンルになった。
これが正直なところだ。だから、そこで戦う必要はないと思っている。私自身も、ホームページで戦うのは難しそうだと感じた。
ホームページを作ったからといって、何かが起こるわけではない。
ネット上に店を作るだけ、に近い。そこから集客をしたり、いろいろな施策をしたりして、はじめて意味が出る。作るだけでは、正直あまり価値がない。
それなのに作る部分で戦うと、単価は下がる一方になる。お客さんの満足度も上がりにくい。
簡単にできると書いてきたが、実際はまあまあ大変だ。
自分のものなら、ちょっと妥協してもいい。でも、お客さんのものは妥協できない。お客さんはお金を払って依頼しているからだ。
そうなると、いろいろなやり取りに工数がかかる。値段と天秤にかけると、割に合わなくなる気がしている。だから、初めましてのお客さんからホームページ制作を受けるのは、あまりやらない方がいいと思う。
ちゃんとやります、デザインがめちゃくちゃいいです。そう打ち出しても、単価が激下がりしているのが今だ。
ホームページとセットでよくあるSEOの記事を書く仕事も、なかなかニーズがなくなってきそうだと思っている。
この先、ホームページは本当に多くの人が作れるようになる。今の単価より、もっと下がる。その未来は間違いなく来る。頭の片隅に置いておいてほしい。
求められていたのは、ホームページではなかった。
あるお客さんに、こう言われた。ホームページではなく、違うAI活用をしてほしい。社内のもっと深いところ、業務のAI化に取り組んでほしい、と。
これで、はっきり分かった。ニーズは、業務を理解して、しっかり仕組みを作って、業務を効率化する方にある。
WordPressにするか、フルスクラッチにするか。ここまでその話を書いてきたが、これは道具の選び方だ。
会社にとって先に考えるべきなのは、業務のどこを変えたいかだと思う。それが決まっていないまま道具を選んでも、作って終わりになる。
ホームページも同じだ。作ったあとに何をするのか。集客なのか、問い合わせの対応なのか。そこを決めずに発注しても、値段だけを比べることになってしまう。
AIを使える人なら、誰でもできそうなところでわざわざ戦わなくていい。
自分はAIを使って、この業務を効率化できます。そこに力を注いだ方が、間違いなくプラスになる。個人でも企業でも、どこでどう戦うのかは考えるべきだと思う。
業務のAI化は、業務を理解するところから始まる。
ホームページを作る力は、AIで誰でも手に入るようになった。差がつくのは、お客さんや自社の業務に入り込んで、効率化する仕組みまで作れるかどうかだ。
AI駆動研究所では、企業向けの研修を行っている。今回の内容に近いものを挙げる。
個人で学びたい人には、AI駆動開発育成所もある。
ホームページ制作の先で何をすべきか迷っている、業務のどこからAI化すればいいか分からない、という段階でもかまわない。まずは無料相談から気軽に連絡してほしい。
この内容は動画でも話しています: https://youtu.be/5wbDY-O1AJU
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